よだれの秘密 パート2
「よだれ」と「唾液」と「つば」は同じものなんですけど、言い方によってぜいぶん響きが違いますね。
そんなよだれに秘密、さらに迫りたいと思います。
こんな役割もあります。
●食塊(しょくかい)を形成する
「食塊(しょくかい)」ってあまり耳慣れない言葉ですよね。
食べ物を食べて、ゴックンって飲み込んだものが、どういう風にのどから食道まで移動してくか考えたことありますか?
あまりにも当たり前にやっていることなので、考えてみたこともないと思います。
例えば、パンやスナック菓子をかまずに飲み込むことってできますか?
パサパサなので、そのまま飲み込むことはできません。
飲み込みやすくするために、「噛むこと」で「唾液(だ液)」を出します。
さらに飲み込みやすく「塊(かたまり)」にするために、唾液(だ液)の中の「ムチン」の成分を利用し、泥団子のように唾液(だ液)と食べ物を混ぜて1 つの湿ったカタマリである「食塊」にして、飲み込みやすくしています。
「え?塊になっているの??」
出典:http://www.terumo.co.jp/consumer/guide/symptom/enge/about/images/index_il001.gif
摂食・嚥下障害について
この絵を見ると、流しそうめんのように流し込んでいるのではなく、塊にしていることがよくわかります。
また、ご飯など口の中でバラバラになってしまうものも唾液(だ液)の中のネバネバ物質とよく混ぜて、喉のあたり(咽頭部)で 1 つの塊にして飲み込みやすくしているのです。
よくかむことが、塊を作りやすくするのです。
よくかむためにはどういう環境を整えてあげたらいいか?
歯がしっかりしていなくてはなりません。
よく、摂食・嚥下障害という言葉を聞きませんか?
これは、飲み下しがうまく機能していない状態のことです。
飲み下すことをうまくするためには、固める成分「ムチン」を含んだ唾液が大事なのです。
お茶やお味噌汁で流し込むのではなく、塊にすることが大事なのです。
だから、介護食でかめない人は、ゼリー状のご飯だったりするのです。
お茶も液体ではなくゼリー状になっていたりするのです。
なるほど合点がいったという人もいらっしゃるのでは?
無意識にやっていることも、紐解いていくとなかなか興味深くて、なんてうまくできているんだろうと感心仕切りです。
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2016年02月10日